お気楽読書日記:8月

作成 工藤龍大


8月

8月31日

『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(リック・リオーダン)全五巻を読了する。

現代アメリカとギリシア神話の神々をからめたシリーズは、文句なく面白い。
ヤングアダルト作品というジャンルでくくるのは残念だ。
もちろん12歳の少年が18歳にまで成長する過程をおうわけだから、ジュブナイルという「くくり」に含まれる。
ハリー・ポッターと同じだから、大人が読むのはどうかという考えもあるだろうが、少年マンガがたのしめるなら問題ない。
それにしても、いまどき少年・少女マンガにアレルギーがある大人なんているだろうか。そんなのは、よほどの年寄りか、リテラシーのない人間だけだろう。

なぜ、あんなに面白かったのだろう。

理由はいくつかある。
一つには、ギリシア神話の神々が登場するくせに、舞台はギリシア・ローマ時代ではなく、現代アメリカだということにある。

パーシーが冒険する場所が、なじみのない古代ギリシアのポリスや、古代ローマのカタコンベだったりしたら、仕事で疲れた中年親父としてははまず読めない。
実際のアメリカで教育を受けた経験はないが、パーシーが通う学校の様子をみると、アメリカの中高生は大変だとわかるお話になっている。ハリポタと同じで、このあたり大昔の中高生にも親しみがわく。

これとからんで、もう一つの面白いエレメントがあるけれど、それは次回に書くことにしよう。

(続く)

【題名】
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々〈2〉魔海の冒険
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々〈3〉タイタンの呪い
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々〈4〉迷宮の戦い
パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々〈5〉 最後の神
【詳細】
リック・リオーダン (著), 金原瑞人/ 小林みき (翻訳)
ほるぷ出版

先頭に戻る | 目次に戻る




© 工藤龍大