「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」を見た。 ガンダム世代よりは一回り上のくせに、ガンダムに忠誠を誓っているものとして、この作品は嬉しい。 「ひとの革新」というファースト・ガンダムのテーマに正面から向き合っている。 原作者富野さんをはじめ、このテーマに直接向き合ったのは、「Zガンダム」までだったように思う。 難しいテーマに挑んだ水島精二監督+脚本黒田洋介に敬意を表したい。 「タブルO」の物語は、これで完全に完結した。 刹那・F・セイエイは、アムロ、シャーと並んでわたしのガンダム殿堂入りした!! ところで、今月の読書記録は下記のとおり。 『自燈明』(玄有宗久) 『幕末入門』(中村彰彦) 『プロフェッショナルの仕事力』(岡島悦子編) 『ダーウィンのミミズ、フロイトの悪夢』(アダム・フィリップ) 『論語を読む』(井原隆一) 『残念な人の思考法』(山崎将志) 『なぜあの人はいつもやる気があるのか』(中谷彰宏) 『読心術』(多胡輝) こうして眺めると、モチベーションの低下にどれほど自分が苦しんでいたか、よくわかる。 つきつめて考えると、「いやなことはしない」「したくないことは自分でしない」ということがモチベーションを高めるいちばん良い方法だと分かった。 道徳とか修身からは離れてみえるように思えるが、「己の欲するところをなせ」という哲学によって立たない限り、生きるすべを見つける方法はないということだ。 それが分かっただけ、読書は役に立ったと信じている。 さて、楽毅である。 先週で再読が終わった。 「人がみごとに生きる」難しさをかみしめている。 楽毅の覇業は、燕の昭王の庇護があってのものだった。 昭王が崩御すれば、大功労者であるだけに楽毅は危険な存在として、後継者に粛清される。 身の危険を感じた楽毅は人質同然の妻子を燕に残して、かつての敵国趙に亡命する。 いちどは楽毅の活躍で、超大国斉をほぼ手中にした燕王の後継者恵王は、楽毅の亡命直後に斉の占領地をすべて失う。 楽毅のみごとさがあらわれるのが、この時だった。 それは、偉大な軍人であるだけにとどまらず、楽毅が心ある中国・日本の人々から敬愛されるにいたった謎を解き明かす行為だ。 そのことについては次回に書くことにする。 |
しばらく仕事の参考書ばかり読んでいた。 読書日記に書く内容ではないので、更新するネタがない。 おかげで、しばらく読書日記をお休みしていた。 参考書の分野は広かった。 半導体関係が多かった。その次は、看護学。インドネシア語の入門・会話書も。 今週からようやく普通の本が読めた。 目下、宮城谷昌光の『楽毅』を再読している。 「人がみごとに生きることは、むずかしいものだな」 『楽毅』の冒頭だ。 この言葉をかみ締める出来事が身の回りで多くあった。 仕事の内容が変わったので、いままで知らなかったこと、知らずに済んでいたことが明らかになってきた。 中国戦国時代の名将、楽毅の生涯は前半が不運と苦難の連続だった。 小国、中山国の宰相の子であった楽毅のなすべき天命は祖国の存続。 ただし、運命は祖国を滅亡させ、楽毅は異国の食客となる。 楽毅が歴史に名を残す名将となるのは、それからだ。 北方の国、燕の将軍となった楽毅は超大国斉を滅亡寸前に追い込む。 史実を語れば、大偉業もそれだけのこと。 宮城谷さんの筆は、楽毅の覇業にとどまらず、その成長を描く。 小国の宰相の子であった楽毅が、天下を動かす大才となった道。 その道を小説家の目を通して、もう一度たどってみたいと考えている。 青年楽毅がつぶやいた冒頭の言葉を味わいなおすために。 そして、いま向き合っている壁を乗り越えたいと願っている。 |
© 工藤龍大