久しぶりに更新する。 連日残業が続いて、こちらまで手が回らなかった。 通勤時間は読書ではなく、中国語と数独に費やしている。 家では、作業に関連する資料を読むだけ。 ほんとうに不毛な知的生活だ。 本業の翻訳では会計ソフトや金融ソフトのローカライズをしている。 IT のほかに会計、金融の勉強ができて楽しい。 コンピュータ翻訳は、PC ではやってゆけない。 ひところはサーバー系製品のローカライズが流行ったが、こちらも頭打ちになっている。残された領域が ERP(エンタープライズ リソース プランニング)製品だ。 簡単に言えば、会計・金融関係の IT 製品だ。 勉強することが多くて大変だが、たのしい。 ブログでも書いているが、石森章太郎原作(石ノ森と改名する前に書いた)の「スカルマン」がマイブームである。 これは原作マンガとは設定、ストーリーがまったく違うアニメ新作というべき内容だ。 「鋼の錬金術師」「妖奇士(あやかしあやし)」を制作したボンズ(Bonse)がアニメ化している。 ペダンティックで大時代的、いいかえれば七十年代ティーストに溢れているので、実に嬉しい。 シェークスピアからの引用が多く、いかにもダークヒーローらしい雰囲気を出している。 たとえば、第三夜(普通、第三話というところをこの作品では「第○夜」とする)では、マクベスの科白が使われている。 科白: 「これほど輝きに満ちて穢れた日は、おれははじめてだ」 原文では "So foul and fair a day I have not seen." (Macbeth) もちろん「きれいは穢い、穢いはきれい」もある。 ("Fair is foul, fuol is fair. ") 第八夜(第八回)は「リチャード三世」 科白: 「血と罪に塗れし者よ。罪におののきながら目覚めよ。獣の血にまみれ、最後の日を迎えるがいい」 これは「リチャード三世第五幕の亡霊だね」という科白があったので、原文を見つけることができた。 原文ではこうだ。 "Bloody and guilty, guiltily awake, And in a blodey battle end thy days" こういう調べ物は時間をわすれるぐらい楽しい。 ブログの補完になるが、ブレインギア総帥の言葉の出所を見つけた。 「わたしは最初にして最後の者、また生きている者である。 一度は死んだが、見よ、世々限りなく生きて、死と陰府(よみ)の鍵を持っている。」 ヨハネ黙示録第一章十八節だった。 格調高く、King James版でみると、こうなる。 "I am the first and the last. I am he that liveth, and was dead; and behold, I am alive for evermore, Amen; and have the keys of hell and of death." ボンズが関わるアニメは、こういう大人の遊びがあって、「大きなお友だち(=いい年こいたアニメ特撮好き)」には嬉しい御馳走である。 近況報告(その1) ところで、先月からダイエットを再開した。 現在は72.6キロまで減った。 この調子で9月には71キロ台をめざしている。 とりあえず、8月31日には72.0キロになりたい! 近況報告(その2) 「モスラの精神史」(小野 俊太郎 )という本をよんだ。 なかなかおもしろかった。 そのうちに報告してみたい。 またイギリスの児童文学者ローズマリ・サトクリフの歴史小説がおもしろい。 こちらは数冊読んだが、どれも傑作だ。 いずれ読書日記で照会してみたい。 |
© 工藤龍大